ディスパッチクレーマーレポートケア編(2011年12月号)
質問者:社会人 ジョガー 男性

特に足を捻った覚えはないのですが、走っていると足を着く時に足の甲に痛みが出ることがあります。どんなケガが考えられますか?
足の甲の痛みには様々なケガが考えられます。実際にご質問者の状態を見て確認していませんので、今回は一般的な説明に留めることをご了承ください。

1.捻挫(ねんざ)
捻挫は足首だけに起きるケガではありません。足の甲にも多くの関節があり、頻繁に捻挫が起きる部位です。好発部位としては、ショパール関節(図1-A)、リスフラン関節が挙げられます(図1-B)。

2.疲労骨折(ひろうこっせつ)
スネの骨(脛骨:けいこつ)の疲労骨折同様、足の甲も疲労骨折が頻繁に起きる部位です。長距離選手やサッカー選手などでは、足部の中でも中足骨(ちゅうそっこつ)の疲労骨折がよく見られます(図1-C)。

3.腱炎(けんえん)
足の甲には、足首の背屈(はいくつ:つま先を引き上げる動き)を担う筋肉群(長趾伸筋、長母趾伸筋、前脛骨筋)の腱が付着しています。これらの腱の炎症もスポーツ障害としてはよく見くみられます(図2)。

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足の甲は多くの骨や筋肉、腱、靱帯などによって構成され受傷しやすく悪化しやすい部位です。もし痛みが長引くようであれば、医療機関を受診してください。