シンスプリントになってしまったら、局所的なアイシングを行って炎症を抑えましょう。痛みが強い時には練習は無理に行わず、痛みが引いてきたら芝生や土のグラウンドなどでのジョギングから始めます。また、シンスプリントの身体的要因として挙げられたのが「筋力不足」と「柔軟性不足」です。これらを高め、シンスプリントを予防する方法をいくつか紹介します。
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柔軟性を高めるストレッチ

ふくらはぎや足裏のストレッチを十分に行い、柔軟性を高めます。

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筋力を高めるトレーニング

「下腿三頭筋」はカーフレイズを行うことでトレーニングを行います。膝を伸ばした状態でかかとを上下させると腓腹筋のトレーニングになり、膝を曲げた状態で行うとヒラメ筋のトレーニングになります。「後脛骨筋」はチューブを使って負荷をかけ、足関節の内返し(足裏が内側を向く動き)を繰り返し行います。「足趾屈筋群」は足の指を使ってタオルを手前にたぐり寄せるタオルギャザーによって筋力を高めましょう。また、筋力トレーニングだけでなく、それらを「使える筋肉」にすることが大切です。そのためにも、ランニングフォームの見直しも行いましょう。

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テーピング

「下腿三頭筋」「後脛骨筋」のサポートテープや、アーチを保持するテーピングは有効でしょう。ここではデニバンを使用したアーチサポートのテーピングをご紹介します。足裏の筋肉をテーピングでサポートすることで、アーチを引き上げ、低下を防ぎます。このテーピングは、シンスプリントだけでなく、足底筋膜炎にも有効です。
※足の裏に膜のように張っている筋膜に炎症が起きる症状。
多くはかかとの骨の前あたりに痛みが発生する。

「シンスプリントがあまりにも長引いたので病院に行ったら疲労骨折だった」という話はよくあります。痛みが長く続くようだったら我慢せずに、必ず医師の診断を受けましょう。どんなケガにも言えることですが、予防が一番大切です。自分の体と対話しながら、ケガをしないための身体づくり、身体の使い方をマスターして新シーズンを迎えましょう。

デニバンを使用したアーチサポートのテーピング

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テープの準備A
デニバン50mm
親指の付け根から外くるぶしまでの長さを準備
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テープの準備B
デニバン75mm
母指球(親指の付け根)からかかとまでの長さを確認し、その長さの約80%の長さを準備
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テープの準備C
デニバン75mm
Bのテープよりも約1cm長いテープを準備
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テープの準備D
デニバン75mm
足部を一周できるくらいの長さのテープを準備

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Aのテープの片側に約4cmの縦の切り込みを入れ、母指の根元に巻きつける。
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残りのAのテープを足の側面に沿ってやや強く引きながら貼りつける。
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Bのテープの端を母指球にしっかりと貼りつけてテープを抑え、強く引く。
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かかとまで強く引きながら貼りつける。
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Cのテープを小指球(小指側)からかかとまで強く引きながら貼りつける。
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足の甲を一周するようにDのテープを巻きつけて完成。

<参考文献>
「ランニング障害」文光堂
「部位別 スポーツ外傷・障害 足・下腿」南江堂
「身体運動の機能解剖」医道の日本社