SAQトレーニング器具の代名詞ともいえる「クイックフットラダー」。陸上競技や野球、サッカーなど、あらゆる競技におけるフットワークの充実や、ジュニア期の神経系を高めるためのツールとして、様々な場面で活用されています。今回はクイックフットラダーを組み合わせたり、形を工夫したりしてできるラダートレーニングをいくつか紹介します。様々なバリエーションを紹介しますが、雑に速くやることは避け、正しい姿勢※1や正しい動き※2を心がけましょう。

※1背中や腰が丸くならないように注意します。
ラダーを見過ぎて目線が下がらないようにしましょう。
※2足は身体の真下に接地し、ブレーキをかけないように注意しましょう。
また、横への動きや方向転換を行う時の膝とつま先の向きにも注意して行いましょう。

クイックフットラダーはコネクターにより2つに分けることができ、ハーフラダーとして使用できます。トレーニング器具は正しく安全に使用し、定期的に故障がないか点検しましょう。


1. ダブルラダー/シャッフル
使用するラダー:ハーフ2本
斜め前方への方向転換と重心移動を学習するため、ラダーを図のように横に2本並べて行います。外→中→中→外に移動し、パワーポジションに近い姿勢で行います。スタンスを広くとり、体幹を安定させ、股関節を使うことを意識しましょう。

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2. カーブラダー/クイックラン
使用するラダー:ハーフ1本
弧を描くようにラダーを設置し、クイックランで移動します。球技系のスプリント時に必要な動作を獲得できます。身体が外に流れてバランスを崩さないように注意しましょう。

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3. T字ラダー/クイックラン+ラテラルラン
使用するラダー:ハーフ3本
ラダーをT字に設置して、前方移動から方向転換、側方への動作を学習します。あらかじめ動く方向を決めたクローズドスキル※のトレーニングから、コーチが指示した方向へとランダムに動くオープンスキル(ディスパッチ)のトレーニングも可能です。
ディスパッチVol.105 2016年1月号参照

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4. クロスラダー/クイックラン
使用するラダー:ハーフ4本
二人の選手が同時にスタートして、ラダーの中央で交差するように動きます。お互いにタイミングを見計らいながら、スムーズに交差できるように行ってみましょう。相手の動きに応じてタイミングをとりながら移動する能力を高めます。

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5. M字ラダー/ラテラルラン
使用するラダー:ハーフ2本
ラダーを図のように設置して、ラテラルランで移動します。前や後ろなど身体の向きを変えたり、方向転換の角度を変えることによって、様々なバリエーションで行うことができます。

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6. スクエアラダー/ラテラルラン
使用するラダー:ハーフ2本
側方への移動や方向転換などアジリティの要素の高い動作を学習します。Tラダー同様、一定方向に回るクローズドスキルのトレーニングから、コーチの指示によって移動する方向を変えるオープンスキルのトレーニングも可能です。

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