トレーニングで立てた目標を明確にし、実行・達成するためには新しい生活に適応させた食事時間を考えることが必要です。特にこれまでとは異なる環境の中で生活を始める方は、生活リズムが乱れないように注意し、実りあるシーズンを作り上げましょう。

新生活の落とし穴

新しい環境や、大きな大会に向けて緊張が続く毎日です。知らぬ間に食欲が落ち、なかなか調子が上がらない・体調不良が続くといった悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。そんな時は「補食」を「分食」と考え、食事を小分けにしてみましょう。1日全体の食事量は変えず、食事の回数を増やして「分食」にすることで、徐々に普段の食事量に戻り、体調回復につながります。
また、新しい生活に慣れるまで、3度の食事を摂る時間を確保できず、パンと100%ジュースといった補食だけの状態が続いてはいませんか? 補食は文字通り「補う食事」です。補食としては◎ですが、これだけでは必要な栄養素は摂りきれないことを忘れてはいけません。
また、春休みの時に比べて練習量が落ちるからといって、軽食で済ませてはいませんか? トレーニングが「量<質」の時期は、食事も同様に「量<質」に移行します。短時間で簡単に済ませたり、時間があるから好きなものを好きなだけ食べてしまってはいけません。色の濃い野菜、果物、乳・乳製品を毎食忘れず摂りましょう。
いずれにせよ、この時期は食事時間を保つことが食事の質、そして生活の質につながります。

新しい生活に合わせた時間軸をつくる

男子高校生アスリート、増量を目標としている場合の食事内容を時間軸に合わせてご紹介します。

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朝食 納豆、豆腐、味噌汁など大豆製品中心に。これなら自分でも用意できますね。
昼食 生姜焼き弁当など疲労回復を図る料理を。
夕食 主食、主菜(メインのおかず)2品、副菜(野菜・芋などの小鉢)2品、果物、乳製品の構成。
補食①:
授業間
休み時間に食事を摂れるのであれば、おにぎりがオススメです。(持続性のエネルギー源)
補食②:
練習前
トレーニング内容と体調に合わせて選択します。時間がない時に無理やり食べると消化に時間がかかり、かえってトレーニングの妨げになります。ゼリー飲料を選ぶと◎(即効性のエネルギー源)
補食③:
練習後
鮭おにぎり、サンドウィッチなど。炭水化物とタンパク質の組み合わせがポイントです。飲むヨーグルト、チーズなどの乳製品も取り入れましょう。
補食④:
夜食
補食①~③までの食事で体重が増えない場合は、夜食を取り入れてみましょう。睡眠の質を低下させないよう、油物(スナック菓子、カップラーメン)は控えます。
ごはんや餅以外にも、牛乳や乳製品、果物も◎

まずは、自分の1日の食事時間や行動を書き出してみましょう。自分の目標に合わせた行動をとれていますか? まだまだできることはありますね。

ほうれん草のココット

材料(1人前)
・ほうれん草 1茎(40g)
・卵 1個
・チーズ 大さじ1
・こしょう 適量
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作り方
1.ほうれん草は根を落とし3cm幅に切る(包丁を使わない場合はちぎる)
2.器にほうれん草をしき、真ん中に卵を落とす(つまようじなどで黄身に数か所穴をあける)
3.チーズをのせる
4.ラップをかけ、電子レンジに2分かけたら完成!

不足しがちな緑黄色野菜や乳製品を手軽に摂る1品。
普段の朝食に自分で用意してみましょう!
また、お弁当のレパートリーに困った時は、キャベツやブロッコリー、トマトなどの他の野菜でもアレンジできます。

おから入り タラモサラダ

材料(2人前)
・じゃがいも 1個
・たらこ 小1個
・おから 60g   
・コーン 大さじ1
・マヨネーズ 大さじ1
・塩こしょう 適量
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作り方
1.じゃがいもは皮をむき、一口大に切る(新じゃがの場合は皮をむかなくても○)
2.耐熱容器にじゃがいもを入れ、大さじ1の水を入れてラップをし、電子レンジに5分かける
3.たらこは、切れ目を入れ中身をとりほぐす(箸を使うと取り出しやすい)
4.3のたらこ、おから、マヨネーズを混ぜ合わせる
5.2のじゃがいもをフォークで軽くつぶし、4と合わせる
6.コーンを加え、塩こしょうで味を調えたら完成!

たらことおから(大豆製品)で疲労回復に効果あり◎
じゃがいもとおからの割合を変えてみましょう!
おからの割合を増やしたり、マヨネーズをヨーグルトに替えることで、減量を目的としている場合にオススメの一品になります。