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Vol.120 2017年4月号

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スポーツ情報誌
DISPATCH Vol.120
クレーマーディスパッチ
よりよいスポーツライフのために
2017年4月号(3月14日発行)
バックナンバー


特集1簡単なメディカルチェックをしよう
特集2試合期に向けた
移行期のトレーニング計画

インフォメーション講習会報告
インフォメーション今月のピックアップ

電子版ディスパッチ2017

ご意見・ご要望をお聞かせください

いつもクレーマージャパンをご利用いただき、誠にありがとうございます。スポーツ情報誌「クレーマーディスパッチ」について、ご意見・ご要望などございましたら、ぜひお聞かせください。今後の記事の充実に向けて役立てさせていただき、より皆様のスポーツライフに役立つ情報をお届けできるよう全力で取り組んでまいります。
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特集1簡単なメディカルチェックをしよう

現在の学校現場では、文部科学省からの指定で新体力テストを行っています。その項目としてあるのが、握力(筋力)、上体起こし(体幹筋力)、長座体前屈(柔軟性)、反復横跳び(敏捷性)、持久走(全身持久力)、20mシャトルラン(スピード持久力)、50m走(スピード走力)、立ち幅跳び(脚パワー)、ハンドボール投げ(投力)の9種目です。もちろん上記の測定項目と結果は、体力の現状を確かめ、向上させていく上では重要な指標となります。
しかし、スポーツ傷害の予防を目的とするならば、この測定項目は、目的に見合ったものではありません。今回は、傷害との関連性が高い、「筋の柔軟性」と「関節不安定性」に着目し、簡単にできるメディカルチェック項目の内容を紹介します。

傷害予防を目的としたメディカルチェック

年間を通じた選手の傷害発生状況をみると、特に5〜6月頃における新入生のケガが多いことがわかります。これは、基礎体力が低下している状態で追い込んでトレーニングしたり、不慣れな環境の中でオーバーワークになってしまうことだけが原因ではなく、傷害発生の原因となりうる身体の特徴があるにも関わらず、そのことに本人や先生が気づかないまま練習に参加してしまうことにもあります。
傷害予防を目的としたメディカルチェック項目として、筋の柔軟性、関節不安定性、アライメント、運動痛検査などが挙げられます。これらを行うことで、先生が個々の身体の特徴や傷害が起こりやすい要因を把握し、練習に参加させるかどうかを判断します。注意が必要な生徒には、それを克服させるためのトレーニングを指導しなければなりません。また、生徒も自分自身の身体状態を把握することで自己管理を行って傷害を予防し、傷害が起こった際でも早期回復、早期復帰の必用資料として有効活用できるでしょう。

筋の柔軟性テスト

筋肉は、疲労や精神的緊張などにより短縮し、柔軟性が低下します。柔軟性が低下した筋肉は、血液循環が悪くなり、疼痛を伴ったり、伸張性が低下し、関節可動域が狭くなったりして、運動機能障害の要因となります。柔軟性低下が傷害発生に影響を与える典型的な例として、以下が考えられます。

部位 傷害
大腿四頭筋 ジャンパー膝、膝蓋関節障害(ランナー膝)、オスグット・シュラッター病(成長痛)
腰背筋 腰痛
ハムストリングス 肉離れ、鵞足炎、腰痛
下腿部 シンスプリント、アキレス腱炎

現場で簡単に用いることのできる筋の柔軟性評価法として、関節可動域の制限を評価する方法を紹介します。

関節不安定性(関節弛緩性)テスト

一般的に関節の可動域が大きいことは「柔軟性に優れる」と解釈されることがよくありますが、人より異常なほどに可動域が大きい場合、逆に機能に障害をもたらしてしまいます。
一定の可動域を越えると、運動中の関節支持能力に欠けることになり、関節外傷発生の危険性が高まる可能性があります。また、関節の固定力が弱まり、軸がぶれることによって、力が入りにくい、もしくは疲労しやすい、関節の摩耗が大きいなどの症状にもつながります。なお、関節不安定性の存在は、先天的なもの(持って生まれた体質的なもの)と後天的なもの(関節の外傷経験によってくせがついてしまったもの)があります。
関節不安定性を評価する方法として、全身7カ所の関節について簡単に検査する方法を紹介します。ただしこれは現場での簡易テストであり、理想的には整形外科的な精細なテスト法が望ましいと言えます。


参考文献:山本利春(2004)「測定と評価」ブックハウスHD

特集2試合期に向けた移行期のトレーニング計画

日に日に暖かくなり、もうすぐ春の訪れです。数多くのスポーツがシーズンインを間近に控え、練習内容も少しずつ変化をしている時期ではないでしょうか。「移行期」に位置付けられるこの時期では、冬期トレーニングで培った基礎体力をそれぞれの競技の専門的な技術や戦術面につなげていかなければいけません。そこで、今回は移行期のトレーニング計画やトレーニングメニューのポイントなどを、陸上競技の短距離種目を例に紹介します。

移行期の位置付け

年間計画の中で移行期にあたる期間は、準備期で培った基礎体力を競技の専門的な技術に結びつけていくための重要なポイントとなります。試合期に向けてコンディションを高めていくためには、トレーニング量や強度などを計画的に変化させる必要があり、トレーニングの目的を明確にして取り組まなければなりません。
陸上競技の短距離種目では、冬期トレーニングで高めた基礎体力(筋力や柔軟性、瞬発力など)を最大スピードやスピード持久力に結びつけていくためにトレーニングを行う必要があります。
また、スピードを高める過程では、急激にスピードを上げることによって筋肉に急な刺激が入り、ケガを引き起こす可能性が高くなります。ただ漠然とスピードを上げるのではなく、動きの質を高めながら、スプリントトレーニングの本数やセット数などの量的コントロールも同時に行う必要があります。毎日の練習を単発で行うのではなく、段階を追って計画的にトレーニングメニューを作成しましょう。
※ここでいうスピードは走速度のことを指します。

試合期に向けた移行期のトレーニング計画

移行期でのトレーニング計画を立てるためには、まずはしっかりとした年間計画の作成が重要です。これは移行期のトレーニング計画に限ったことではなく、すべてのシーズンのトレーニングを計画する上で大切なことです。
移行期では、目標とする試合から逆算をして、その試合に向けてコンディションを高め、ベストな状態で走るための目標タイムを設定したり、トレーニングの調整を行います。しっかりとした年間計画がベースにあることで、それぞれのシーズンや月毎、週毎、さらには毎日のトレーニングの目的、内容が明確になります。

トレーニング内容

前述した通り、移行期では、より実践に近づけていくために、スピードを高めることを目的としたトレーニングへと移行していきます。そのためにも、トレーニング量の増加ではなく、最大スピードを高めるトレーニング(マーク走・加速走など)を行っていきます。移行期序盤では、ある程度トレーニングの量は高めに設定しておくことも大切です。

準備期から試合期のスピードトレーニングのイメージ

準備期(冬期) 移行期〜試合期
上り坂 フラット 下り坂
上り坂ダッシュなどを取り入れ、ベースとなる筋力や持久力を向上させる。 筋力が高まった状態で、フラットな地面を走り、正しいフォームや体の感覚を確かめる。 動作の速さや筋肉の反応速度を高めるためにオーバースピードトレーニングを行う。スピードが高まる中で、良い動きができるように意識する。

フィジカルトレーニング

ウェイトトレーニングや補強トレーニング、動き作りなどのフィジカルトレーニングは年間を通して必要です。しかし、常に同じ内容で実施するのではなく、シーズンに合わせた目的で行うことが重要です。ウェイトトレーニングの場合、準備期であれば、主に筋力強化を目的として、ゆっくりとした動作で重い負荷をかけて実施します。これが移行期になると、動作スピードを意識したパワー系のトレーニングやバウンディングなどのプライオメトリクス系のトレーニングへと変化させていきます。
※プライオメトリクス:ジャンプ系のトレーニングやメディシンボール投げなど、爆発的パワー(短時間で最大の力)発揮を改善するトレーニング方法。

アスリートにとって移行期は、試合をベストな状態で迎えるために極めて重要な時期です。トレーニング量をこなす準備期のトレーニングから専門的なトレーニングへと移行し、内容も充実していきます。強度や量、スピードの調整など、しっかりとした計画の下でトレーニングを実践しましょう。

2月 3月〜4月上旬 4月中旬〜
シーズン 準備期(後半) 移行期 試合期
目的 ・基礎体力、専門的体力の充実(競技に関連する体力要素の強化)
・トレーニング量や強度が高い練習を行う中でも、正しい動きを身につける
・移行期でのスピード練習に備えて、速い動きを行うなど筋肉に刺激を入れる
・準備期で強化した基礎体力を、最大スピードやスピード持久力に結びつける
・動きの速さや筋肉の反応速度を高める
・筋力、筋出力が高まった状態で、スプリント技術を高める
・移行期序盤のトレーニング量はある程度高めに設定し、徐々にスピードを高めていく
・試合期に近づくにつれて、トレーニング量を減らしてスピードを高める
・疲労が蓄積しないよう、量をこなすのではなく、質を高める
・試合が続くようであれば、最も重要な試合に照準を合わせてトレーニングを計画する

スピードとトレーニング量の変化

講習会報告

那須塩原市立厚崎中学校 トレーニング講習会報告

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2017年2月5日(日) 那須塩原市立厚崎中学校
競技に必要な動き作りをテーマに、ダイナミックフレキシビリティやラダートレーニングの講習会を行いました。ラダーを使ったトレーニングでは、横方向への動きやスキップを用いた様々なステップワークなど、慣れない動きに苦戦しながらも楽しく取り組んでくれました。冬期トレーニングで高めた基礎体力を競技につなげていくためのコンディショニングとして活用していただければ幸いです。

クレーマージャパン主催 茨城陸上スクール報告

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2017年3月4日(土) 石岡運動公園陸上競技場
2名のゲスト講師をお迎えし、走・跳・投などのパートに分かれて、基礎的な動き作りを中心にトレーニングを行いました。競技力向上のカギは、基本的な動きや正しい体の使い方を日々コツコツと磨き上げることです。今回スクールで学んだことをチームに持ち帰っていただき、シーズンインに向けた練習に活かしていただければと思います。参加者の皆さん、ご協力いただいた先生、保護者の皆様、ありがとうございました。

今月のピックアップ

カスタムオーダー3Dシミュレーター

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カスタムオーダー3Dシミュレーターは、360度回転するマネキンで着用イメージを確認しながら、デザインを選択して配色を変えたり、ロゴマークやチーム名を入れることができます。作成したデザインはSNSを使って仲間とシェアしたり、そのまま注文することが可能。パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレット等、マルチデバイスに対応しています。
詳しくは3Dシミュレーターのページをご覧ください。

問い合わせ先 TEL 048-527-1977 営業時間 9:00-17:00(土日祝休)

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