ディスパッチ食のチカラ(2012年11月号)
質問者:大学生 野球部 男性

私は試合の前日から緊張してしまい食事をあまり食べられません。どのようなものを食べればいいでしょうか?
先月から試合前・中・後と3回にわたりおおくりしています試合期の栄養補給方法。今月は試合中と試合間の栄養補給についてお話しいたします。

試合中や試合間の栄養補給は、ベストパフォーマンスを発揮するために欠かせません。しかし、競技種目によっては特に必要が無い場合やパフォーマンスの低下を招く恐れもあるため慎重に考慮しなければなりません。

下の図はサッカー選手の試合中のグリコーゲン※の量を示したものです。ハーフタイムにはすでにグリコーゲンが半分以下になっていますが、仮にこのタイミングで糖質を補給した場合ある程度のグリコーゲンの回復が見込めます。それによって、試合の終盤の大事な局面で相手と競り負けないパワーを発揮することができるのです。これはサッカーに限らずどのような競技にも言えることです。

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また、1日に数試合行わなければいけない競技についても試合間に栄養補給することでグリコーゲンをある程度回復した状況で試合に臨めます。摂取する食品は、バナナ、カステラ、エネルギーゼリーなどを摂取すると良いでしょう。ただし、糖質の摂取量が多すぎると一時的にパフォーマンスの低下を招く恐れがあるため、自分に適した摂取量を理解しておくことが重要です。正しい栄養補給を行い、ベストパフォーマンスが発揮できる環境を整えましょう。

※体内に蓄えられるエネルギー源であり、グリコーゲンが多く蓄えられている状況においてより高強度の運動が行えます。