ディスパッチクレーマーレポートケア編(2013年01月号)
質問者:20代 女性

以前、肘を伸ばしきって手をついて転びました。病院では骨折ではないので安静にしていれば治ると言われました。現在は痛みはほとんど感じませんが、ふいに肘を伸ばしきると痛みが出ます。何かよいテーピング方法はないでしょうか?
肘の過伸展(かしんてん)によるケガはよく見られるケガです。肘を伸展した状態で手をついて転倒したりすると、骨折や脱臼、捻挫など重篤なケガを引き起こすこともあるので、慎重に対応する必要があります。ただし、今回は骨折ではないとの診断がなされているので、その前提で肘の過伸展を制限するためのテーピングをデニバンライト50mm幅を使ってご紹介します。

<テープを貼る体勢>
肘はやや屈曲位に保ち構える。

<テープの長さ>
肘はやや屈曲位に保ち構える。
テープ① 手首から肘までの長さ…1本
テープ② 中指の付け根から手首までの長さ…2本
テープ③ 前腕を1周できる長さ…1本
テープ④ 上腕を1周できる長さ…1本

1301_care1_2

テープ①の両端に約10cmの縦の切込みを入れ、片側を前腕に巻きつける。 強く引きながら上腕に巻きつける。
1301_care2_2

テープ②を肘で交差するように、強く引きながら前腕から上腕に貼る。
1301_care3_2

テープ③④で①②の端を覆うように、前腕と上腕に巻きつける。
1301_care4_2

<完成>
1301_care5

今回ご紹介したテーピング方法は一例に過ぎません。症状の改善が見られない場合は再度医療機関を受診してください。