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■筋挫傷(肉離れや筋違い)と捻挫(ねんざ)のちがい

スポーツのケガで、よく肉離れやすじ違い、捻挫(ねんざ)という言葉を耳にしますが、これらはそれぞれ別 の外傷です。この2つの違いについて説明します。

一般に筋違いや肉離れとよばれる外傷は、正式名を筋挫傷(きんざしょう)といいます。筋挫傷とは、筋肉や腱(筋肉を骨に付着させる組織)が打撃または無理に伸ばされることによって生ずる怪我です。筋組織をやや伸ばした程度の軽度のものから、組織が完全に断裂してしまう重度のものまで色々で痛みや腫れ、その筋肉を使っての動作ができないなどの機能低下まで症状はさまざまです。

一方、捻挫とは靭帯(じんたい)の外傷を指します。靭帯は骨と骨をつないでいる組織で、関節内にあります。靭帯には、関節が動ける範囲を越えて曲がりすぎたり、伸ばされ過ぎたりしないよう安定させる大事な役割があります。例えば、足首の外側の関節(外くるぶしのあたり)には、靭帯が3本あります。この靭帯は、足部が前に行き過ぎたりすることのないよう、あるいは内側に曲がりすぎたりすることのないようしっかりつなぎとめておく役割をしていますが、足の裏の外側から着地して無理に体重がかかったりすると、靭帯が支えきれなくなって、伸びたり切れたりします。これが、足首の捻挫です。このような怪我は、肘や膝など体内の他の関節でも起こります。
※筋挫傷・捻挫のどちらの場合でも、自己判断はせず、すぐに医師の診断を受けましょう。


■応急処置方法

どんな筋挫傷や捻挫でも、いちばん適切な応急処置法は、受傷した部位に氷などをビニール袋に入れてつくるアイスパックまたはフレキシコールドを置き、約20分間冷やすことです。これをアイシング(冷却)と呼びます。アイシングすることによって、腫れを最小限に抑える手助けができます。痛みを軽減させる効果もあります。腫れを更にコントロールするには、フレキシコールドの上からチャンプラップなどの伸縮包帯を強めに巻き、怪我をした脚や腕を心臓よりも高い位置に上げておくことも大切です。受傷したところを高く上げておくのは、その部分に腫れの原因になる不要な蓄積物が溜まらないようにするためです。
※アイシングは一度に20分以上行わないよう気をつけましょう。フレキシコールドは、冷凍庫から取り出して使用する前に必ず霜をきれいにふきとりましょう。凍傷の原因になります。


■予防

試合・練習前には必ず充分なウォーミングアップを行いましょう。体の筋肉や関節が硬いまま、突然激しい運動を始めると、挫傷や捻挫の危険性も高くなります。普段のウォーミングアップの中に、必ず筋肉の柔軟性を高めるストレッチングを組み込みましょう。また、ウェイトトレーニングで、受傷しやすい関節の周りの筋肉を鍛えることも、怪我の予防に効果的です。特に、一度挫傷や捻挫を起こしたことのある部位は、きちんと筋力を回復させないと、また同じところを傷める可能性があります。チャンプラップ(伸縮包帯)を巻いたり、ブレース(サポーター)やテーピングをしたりすることもからの復帰直後や再発防止に役立ちますが、最も大切なのは適切なエクササイズを行い(リハビリテーション)、筋力や筋持久力、バランス感覚などの向上に努めることであるのもお忘れなく。

足首の捻挫への処置方法についてはこちら >>