クレーマージャパン クレーマージャパン

■トレーニング効果を向上させるには

トレーニングの原則の中に過負荷(オーバーロード)の法則というものがあります。あらゆる生理的機能を向上させるためには、より大きな負荷をかける必要があるということです。それによりその生理的機能は少しずつ新しい環境に順応していくのです。
LoganとWallisはSAIDの原則というものを提唱しています。SAIDとは"Specific Adaptation to Imposed Demands."の頭文字からとったもので、身体が何らかのストレスや様々な程度の過負荷を与えられると、時間をかけてその需要に適応していくというものです。筋力アップのためにも、持久力アップのためにも負荷を少しずつ強くしていく必要があるのです。また、トレーニング効果を向上、維持するためには継続することが大事だということもよくいわれます。


■頑張りすぎると弊害が・・・

しかしトレーニングをすればするだけ身体は強くなっていくのでしょうか?頑張れば頑張るだけ強い身体が作られていくのでしょうか?
過負荷の法則や継続は、トレーニングやコンディショニングにおいて重要な要素であることは間違いありません。しかし身体が適応しきれないような大きなストレスを与え続けると、身体は逆にダメージを受け、トレーニング効果 が低下するばかりでなく、身体的または精神的な傷害の原因になるということも忘れてはいけないのです。
例えばバーンアウト症候群と呼ばれるものについて触れてみましょう。バーンアウトとは「燃え尽きる」という意味ですが、きつい練習やトレーニングに疲れ果 てた末に意欲を失ってしまう状態を指します。極端な怒り、他人の批判、罪悪感、終日続く疲労感、睡眠困難、内向傾向などがその症状としてみられます。ひどいときには薬やアルコールに頼るようになることもあります。極度の身体的、精神的疲労が長期的に積み重なった結果 起こるのです。もちろんこれは極端な例ですが、疲れ切って何もする気が起こらなくなったことくらいは皆さん経験があるでしょう。
このコーナーではトレーニング効果のアップには欠かすことのできないストレスの緩和、あるいは休養というものについて自然治癒という概念をおりまぜて述べていきます。