「スポーツにケガはつきもの」とよく言われます。しかし、ほんの小さなケガでも最初の正しい処置を怠ったために、その後のスポーツ活動に支障をきたすことも少なくありません。間違った知識で処置してしまったり、すぐに処置せずに放置しておいたりするとケガが悪化したり、治るまでに長い時間がかかることになってしまいます。ケガを早く治し、痛みを抑えて再発を予防するためには、スポーツ医学的な正しい知識に基づいて早期に適切な応急処置をする必要があります。
目次
・RICE処置とは?
・実施時間と頻度
・RICE処置の留意点
RICE処置とは?
「RICE」とは、安静(Rest)・冷却(Ice)・圧迫(Compression)・挙上(Elevation)
の各処置の頭文字を示しています。ケガをした時には、これら4つの処置をなるべくすみやかに行うことでケガの悪化を防ぎ、症状の改善を促します。この受傷直後の処置が予後を決定すると言っても過言ではありません。しかし、現場での処置はあくまで応急的なものですので、痛み・腫れがひどい時や関節が異常に不安定な時は、医師による最終的な処置と診断を受けることが大切です。
の各処置の頭文字を示しています。ケガをした時には、これら4つの処置をなるべくすみやかに行うことでケガの悪化を防ぎ、症状の改善を促します。この受傷直後の処置が予後を決定すると言っても過言ではありません。しかし、現場での処置はあくまで応急的なものですので、痛み・腫れがひどい時や関節が異常に不安定な時は、医師による最終的な処置と診断を受けることが大切です。
実施時間と頻度
一回の冷却時間の目安は20分間程度ですが、個人差があります。ピリピリする感覚の後に痛みを感じなくなったら終わりにするのも一つの方法です。ケガの度合いにもよりますが、腫れ、熱感、痛みなどの症状が続いているようであれば、20分間程度の冷却を繰り返し行います。冷却を中断している間は、安静・圧迫・挙上ができるのであれば継続します。移動中や食事中、就寝中など4つの処置が同時にできない時も、その場の状況に合わせて、一つでも多くの処置を施すことが大切です。
RICE処置の留意点
RICE処置は受傷部位の痛みをやわらげ、内出血や腫れを最小限に抑える効果があります。しかし、受傷直後にこのような適切な処置を行っても、家に帰ってお風呂に浸かり、患部を温めてしまえば、血行が良くなり逆に内出血が進んでしまいます。せっかくの応急処置が水の泡にならないように、炎症が治るまでは適切な処置を続けましょう。